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nousaku : 柔らかな思考が生む、柔らかなうつわ

能作 / ノウサク

〒939-1119 富山県高岡市オフィスパーク8-1

好みのかたちに曲げて使えるユニークな錫の食器や花器。金属なのに曲がる。金属なのに柔らかい。一見、ネガティブにも捉えられることを発想の転換で「おもしろそう!」「使ってみたい!」に変えてゆく。そんな彼らの柔軟な姿勢や行動力が、双円というブランドに力と輝きを与えてくれています。

www.nousaku.co.jp/

Back story

トリガーは能作氏との出会い / ORIGIN

2016年夏、NY。能作が国際見本市「NY NOW」に出展していた際、プロダクトデザイナーの鈴木健が、同社の代表・能作克治氏と出会ったことが双円の始まりでした。世界中にファンをもつ能作ですが、鈴木もその一人でした。工場見学をしてみたいと相談すると、能作氏は快諾したうえで「せっかくなら錫(すず)を使って何か作っていらしたらどうですか」と提案。その一言がきっかけとなり、鈴木は双円の原型となるふたつの円がモチーフの、おちょこやタンブラーをデザインしました。その試作品を見た能作氏が「錫では熱い飲み物が入れられないので、他の素材でも作ってみませんか」とさらなる提案をしたことで、ガラスや磁器など他素材のメーカーも仲間入りをしました。鈴木が代表を務めるアエテが中心となり、同じかたちをシェアし製品づくりをする「双円」ブランドが、かたちづくられていきました。

手仕事が誘う深い輝き /HAND-FINISHED QUALITY

製品開発時、特に苦労したのが手仕事の多さでした。あえて純度100%の錫を使った柔らかさが、能作の錫製品の特徴です。そのためほとんどの工程が機械化できず、繊細な職人技が求められます。錫を熱して液体にし、型に流し込んだ後、冷やして形を作る方法を鋳造(ちゅうぞう)といいますが、双円製品は、原型に対して少量の水分と粘土を混ぜた砂を押し固めて成形する生型(なまがた)鋳造法と、より繊細なラインを描き出すためオリジナルのシリコーン型を作って錫を流し込むシリコーン鋳造法の二つを使い分けます。どちらも猛烈な暑さの工場で、職人がひとつひとつ型に流し込んで鋳造します。さらに、独特の深い輝きをまとうため、磨きをかけて仕上げるのですが、ここでも機械の力には耐えられず、最後まで手作業で製品が完成します。

挑み続ける情熱に鼓舞されて /INNOVATION AND PASSION

分業制の鋳物づくりにおいて、もともとは生地屋としてその一端を担っていた能作ですが、能作氏が自らデザインした錫100%のオリジナル製品がきっかけで、自社製品の開発が進み現在に至りました。加えて能作氏は美大出身の元・新聞社勤務のカメラマンで、結婚を機に職人として歩み始めたという異色のキャリアの持ち主です。変化を恐れず挑み続け、実現する力も兼ね備えた能作氏と始められたからこそ、皆で楽しみながら双円の骨子づくりを進めることができたのでしょう。さらに能作氏だけでなく、職人の皆さんや営業の方々にも同じ情熱を感じるのです。どんなことも恐れず、まずはチャレンジし一緒に夢を描いてくれる。伝統産業や職人という枠にとどまらない、ものづくりの可能性を広げる先駆者として、いつも励まされ、双円を牽引してくれる心強い仲間です。

縁をつくるギフト

贈り物選びは双円