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コラム

錫の歴史

錫の歴史

「柔らかくて、粋。錫のはなし」 金属といえば硬くて冷たいもの——そんなイメージを裏切るのが、錫(すず)です。指で少し力を加えるだけで曲がるほど柔らかく、手に取るとどこか温かみを感じる金属。日本では古くから、茶器や酒器、仏具など、日常と儀式の間をつなぐ「粋な道具」として使われてきました。 中でも興味深いのが、「錫器で飲む酒はまろやかになる」という伝承。江戸の通人たちは、わざわざ錫のちろり(...

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ガラスの歴史

ガラスの歴史

「光をかたちにしてきた─ガラスの歴史」 ガラスとは、光を通す素材です。その性質ゆえに、古代の人々はそこに特別な魅力を見出しました。 現代的な素材と思われがちなガラスですが、その始まりは驚くほど古く、紀元前3000年頃のメソポタミアやエジプトでは、すでに装飾品としてガラスが用いられていました。 やがて、紀元前1500年頃には、コアガラス技法と呼ばれる製法が生まれ、容器としてのガラスが作ら...

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けやきの歴史

けやきの歴史

「堂々たる木、欅の話」 欅(けやき)は、日本の風景にしっくりとなじむ木ですが、実は「見事」「際立って美しい」という意味の「けやけし」から名付けられたとも言われています。その名の通り、まっすぐで力強く伸びる姿は、神社の御神木としても多く使われてきました。 江戸時代には、欅の木目の美しさと耐久性が重宝され、大名屋敷の玄関や仏壇、さらには太鼓の胴にまで使われていました。特に大きな一枚板は「欅の...

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